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自治体広報に異動した初めにゴールから逆算して作り出した話

どうも。愛媛県東温市で広報を担当している小出です。あと数時間で人事異動が発令される3月19日のお昼に記事を書いています。謎なタイトルです。

さて前回「新しく自治体広報担当になる人のためのメモみたいな記事」を書いて、「やるかやらないか決めましょう」などと偉そうに言ってしまいました。(ほんとすみません。小出がなんぼのもんじゃい。)

今回は、ゴールから逆算する広報について書きたいと思います。

ちなみに前回の記事はこちらです。(新しく広報担当になった方の参考や笑い話になればと書いています。「偉そうに!」と不快に思われたらすみません・・。)

広報のゴールを「推し」にした理由

結論から言うと、私は広報のゴールは「推し」と設定しました。東海大学河井孝仁教授がお話するシティプロモーションの講演を聞いたときに、一番納得したからです。

河井教授は「地域参画総量」という言葉を使って説明されていました。シティプロモーションでは、
①地域を推したい
②より良くするため、まちにかかわりたい
③まちのために頑張っている人に感謝したい
という3つの想いの量を合わせた「地域参画総量」を増やすことが重要になる、というものです。ちょっと難しいですが、なるほどなぁと思いました。

河井教授は「知名度を獲得すれば、まちが元気になるわけではない。まちの『担い手』が足りない状況で、人口だけ増やしても、それらの人々を満足させるリソースの限界という問題があります。このため、積極的にまちに関わり、まちの魅力を高めたい人を増やすことが必要」と話します。

抽象的な表現ですが、「まちを推してもらう」ために広報を作る、というのが私の中で一番ストンっときたんです。

でも推しって結構なハードルだと思うんです。個人で発信できて、誰が影響を持つ人物となるか分からないこの時代。いい商品は発信したいと思うので、自分の住んでいるまちやその取り組みを「よかったよ〜」と推されるためには、つまり“いい広報”を作る必要がありました。

じゃあいい広報ってなに?

当然全世代が読む広報。文字の大きさや写真の量、レイアウトは世代によって「いいね」と思うものが違います。そこで行ったのは仮説検証です。「この世代はこれくらいのフォントサイズでOK」「写真と文字量はこれくらい」とターゲットに応じて仮説をたててレイアウトを変えていきました。

毎月発行したあとに聞き取りで反応を聞いたり、年度末にはアンケートを作って、1年間でよかった記事なんかを聞き取りしました。

嬉しいことに「広報が良くなった」「こんな記事を取り上げてほしい」という声も多数ありました。もちろん「前の方が読みやすい」「写真はいらない」と言う声もありました。

で、出来上がった広報がこちら

この1年でも表紙のロゴを変えています。これは広報が設置されている病院とか公共施設を見た時に、ラックの中で「広報」であることが全然分からなかったから変えました。

一番簡単なのは「真似る」こと

「いやー。でもよく分かんないからなんとなくいいやつにしたいんよね。」という方ももちろんいるでしょう。東温市広報でつくった 広報とうおん はレイアウトなコーナーなどは勝手に自由に真似ていただいて結構です。

なぜそんなこと言うのかといいますと、自治体って同じ街がふたつとないものなので、レイアウトを真似ても切り口や写真は全然違うものになって、これもまた見るのが楽しみだと思っているからです。ということで、東温市広報は下のURLからご覧ください。

今回もとりとめのない内容になってしまいました。私も経験0からのスタートなので、ぜひ全国の自治体広報のみなさんと情報共有できれば嬉しいです(隣の池川さんはセンスがあるからok)。お付き合いいただきありがとうございました。もうすぐ人事異動です。ドキドキ。ではまた。

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