interview:野中祐生さん(木工ノニネ)「生活に彩を添える」
この記事は広報とうおん2021年9月号にも掲載しています。WEBでも読めますが、ぜひ紙面でご覧ください!
「販売店の仕事に就いて、そこから家具に興味を持ち始めました。普段使う家具だからこそ、生活に華やかさを添えるものでありたいですよね」
スーツを着る仕事は自分には合わないと感じ、一念発起して家具製作の仕事を目指した野中祐生(ゆうき)さん。
専門学校で学んだ経験のない野中さんが訪れたのは、家具の本場、岐阜県北部に位置する飛騨高山。匠の技が今も息づく地で木材や塗装など家具についての理解を深めた。
その後、故郷である愛媛を仕事の拠点に。
製作する家具はベッド、ドア、テーブル、スツールなど幅広い。
なかでもポットスタンドは、令和2年度愛媛県が実施した「地場産品モダンインテリア参入事業」で作られた製品だ。
イメージしたのは見た目も楽しめ、贈り物にもできる少し贅沢なポットスタンド。
多少値段が上がっても、生活の質を高めてくれる製品を目指した。
「初めに作った4本足は全然納得いかなくて。ポットを置いたときにどうしてもガタガタしてしまいます。妻と意見を出し合い、作り直しては相談しての繰り返しでした」
試行錯誤の末に現在の形が完成した。
特長的な3本足で機能性を持たせ、
しなやかな曲線からは優しさが感じられる。
塗装にも思いを込めた。
「オイルフィニッシュの製品もありますが、ヒノキ本来の淡いピンク色を感じてほしくてソープフィニッシュで仕上げています」
「愛媛県はヒノキの生産量が日本有数です。でも県内流通は少ない。せっかくの産業だから少しでも僕たちのような家具屋がもつ技術で、木の魅力を知っていただけたらいいなと思います」
思わず触れたくなる素材感のある家具は、きっと私たちの生活に彩を添えてくれる。
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